「武蔵野はらっぱ祭り」で、来場した成人男性が配った「大麻グミ」を食べた10~50代の男女5人が嘔吐(おうと)などの体調不良を起こした事件がありましたがその会社は大阪の「knockout(ノックアウト)」という会社であることが分かりました(公式に発表しています)。
何故このような問題が起きたのでしょう?違法に作られた商品だったのでしょうか?実は法律には全く問題がないという指摘もあります。
今回の大麻グミの問題と会社の所在地、ならびに対応などについてまとめます。
(マスメディアなどで大麻グミと表現しているのでこちらでも大麻グミと表現しますが、以下に書いている通り合法商品のため大麻グミという表現がふさわしいのかどうかは不明)
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「武蔵野はらっぱ祭り」にて体調不良者が続出、原因の大麻グミとは?
問題が起きたのは「武蔵野はらっぱ祭り」でした。
来場した成人男性が配った「大麻グミ」を食べた10~50代の男女5人が嘔吐(おうと)などの体調不良を訴えて病院に搬送されたのです。
男性は任意聴取に「自分も食べていたし、気分が良くなるのでみんなに食べてほしかった」と説明しています。
この「グミ」の袋にはHHCH(ヘキサヒドロカンナビヘキソール)との記載があります。このHHCHは大麻由来の成分のTHC(テトラヒドロカンナビノール)などと構造が似た合成化合物であり、THCなどと同様に、幻覚や記憶障害などを生じさせる可能性があります。
そしてTHCは法律で規制されていますが、HHCHは現時点で規制されていません。すなわち違法ではないものの法律の穴を突いた脱法商品とも言える商品と言えるでしょう。
- THCは大麻由来成分であり法律で規制されている
- THCと似た構造のHHCHも幻覚や記憶障害を起こす可能性あり
- ただしHHCHは法律で規制されておらず今回の問題のグミに入っていた
もちろん現時点では法律違反ではないので完全に合法です。この商品の販売自体、取締りはできず規制することは現時点で不可能です。
また今回のHHCHという成分を法律で縛ったとしても新たに同じような成分の商品が出てくる可能性が高くイタチごっこになっているという指摘もあります。
大麻グミの販売製造元は大阪の「knockout(ノックアウト)」はどこ?会社概要をチェック
大麻グミの製造元は大阪の「knockout(ノックアウト)」という会社です。この「knockout(ノックアウト)」という会社のサイトがあったのでその会社概要などを紹介します(少し下で紹介しているツイッターからのリンク)。
「knockout(ノックアウト)」の会社概要
事務所は北区中津ということで大阪駅の近くですね。
10F建て賃貸オフィスビルの一室です。会社名はWWE株式会社で、knockoutはブランド名のようです。
<knockout(ノックアウト)> 会社名 WWE株式会社 設立 2022年4月 代表者 松本大輔事業内容 カンナビノイド製品の製造販売 事業所 〒531-0071 大阪府大阪市北区中津1-2-21 中津明大ビル906 |
お客様ではなく顧客
また、この会社のホームページを見ると「顧客の皆さまへ」として以下のような記載もありました。もちろん顧客と販売側は対等な立場ではありますが、文面を見る限りは高圧的な感じでもあります。特に強調することでもなく、ホームページにわざわざ記載していることがちょっと気になるところです。
2023年7月19日 弊社は「お客様」ではなく「顧客」と呼んでいます。 売り手と買い手は平等で対等な取引をするものだと捉えているからです。 丁寧な顧客には+でサービスする事もあるし、失礼な方には相応の対応を致します。 こちらをご理解いただいた上でお付き合いできれば幸いです。 よろしくお願い申し上げます。 |
HHCHグミだけでなくCBNグミなども発売
またサイトを見ていくとHHCHグミだけでなく、CBNグミも発売しています。
CBNとは、カンナビノールの略称で、大麻草に含まれる100種類以上ある「カンナビノイド」と呼ばれる成分の1つでやはりHHCHと似たような成分と思われます。
この商品は楽天でも発売されていたようです(2023年11月17日現在は売り切れ)。
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他にもknockout(ノックアウト)公式サイトではwaxと商品名についている商品もあり更に強い成分を含んでいる可能性もあります。これらの商品には十分に注意する必要があると感じます(注意書きなどの情報は少し下にも書いています)。
大麻グミ「knockout(ノックアウト)」の製造環境は問題なし
「knockout(ノックアウト)」の公式のツイッターによると大麻グミの製造環境は問題なしとのことでした。
すなわちきちんと法律に基づいて、問題のない製造環境で製造された商品です。ただしその商品によって健康問題が発生したのも事実であり何らかの対策が必要。
はらっぱ祭りにてグミが配布された事案に関して本日
大阪市保健所 北部生活衛生監視事務所
大阪市健康局 健康推進部生活衛生課
の方々が査察に来られました。皆様にご不安やご心配お掛けしましたが、結果としては
弊社の製造環境等に問題はないとの事でした。ですが
弊社としましても… pic.twitter.com/CyaJ6AR4O7— Knockout_Official (@KnockoutOA) November 10, 2023
大麻グミ製造販売元の「knockout(ノックアウト)」からの注意喚起
大麻グミ製造販売元の「knockout(ノックアウト)」からの注意喚起が出ています。どうやら注意書きには20歳未満は接種禁止と書いてあるようです。
また初めての人は1/4からとあります。となると、、、1粒でもかなり高濃度で成分が入っていると考えられます。
改めてHHCHグミの注意事項を明記致します。
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11/4(土).5(日)に行われた武蔵野はらっぱ祭りにて一般参加者がHHCHグミを会場内で配布し未成年者1名を含む計6名が体調不良を訴えるという事案が発生しました。
販売ページ等に記載はございますが
改めてHHCHグミの注意事項を明記致します。
1. 20歳未満の方摂取禁止
2.… pic.twitter.com/VTZOECQ1Yc— Knockout_Official (@KnockoutOA) November 9, 2023
追記:大麻グミ製造販売元の「knockout(ノックアウト)」違法ではなく今後も販売を継続と明言
大麻グミ製造販売元の「knockout(ノックアウト)」は違法性はなく今後も発売を継続していくとしています。
グミを製造・販売する大阪市北区の食品製造販売会社「WWE」の松本大輔社長(39)は17日、大阪市内で報道陣の取材に応じ、「違法ではなく、今後も継続して販売する」と述べた
引用元:「大麻グミ」販売会社社長「違法ではなく今後も販売を継続」…体調不良者には「遺憾だ」(読売新聞オンライン2023年11月18日)
確かに現状では違法性はないのですが健康上問題が起きる可能性が高い商品であり脱法的な商品なので国としても何らかの規制を入れると思われます。
しかしながら今回の成分を規制したとしても再び似たような成分を入れた新しい商品が開発され販売される可能性が高い。
現状、いたちごっこになっている状況ですがうまく解決して欲しいところです.
追記2:検査結果が出るまでHHCH成分商品の販売停止命令
検査結果が出るまでHHCH成分商品の販売停止命令が出たとの報道が出てきました。
ただ、このまま販売停止となりHHCHが違法となったとしても解決にはほど遠いと思われます。結局は似たような成分の商品が作られ、いたちごっこだと思われます。
厚生労働省麻薬取締部が20日、大阪市内にあるグミの製造販売している会社の事業所に立ち入り検査を行った結果、“大麻グミ”が見つかり、成分の検査結果が出るまで会社に対し、販売停止命令を出したことがわかりました。
引用元:【速報】“大麻グミ”の製造・販売会社に販売停止命令 立ち入り検査でグミを発見 検査結果出るまで(読売テレビ2023年11月20日)
大麻関連の法律規制について
今回の大麻グミの事件を見ると、大麻関係の法律規制が現状に追いついていないと感じます。
摂取方法に20歳未満禁止と書いてあってもそれを守らない事例が出てくるのは当然のことでしょう。最初は1粒の1/4から初めてくださいと説明書きに書いてあるようですが最初から1/4から製造すべきという考え方もあります。
今後どのように法律などで管理規制していくのか?
一部「国がタバコやお酒のように一部合法にして管理する」という意見もあるようですがそれが現実的なのかも不明です。一部合法にしてもタバコやお酒のようにぱっと見て分かるような商品とは違うので意味がないという意見もあります。
一方で医療用など以外は大麻に似た成分は一律禁止にすべきというという意見もありますが成分が多種多様なのでそれも可能なのか難しいところ。
この辺りの議論も慎重に見守りたいところです。
まとめ
「武蔵野はらっぱ祭り」で男性が大麻グミを配布したことで多くの人が救急搬送された事件がありました。
その大麻グミ自体は法律的に問題がない商品で製造環境なども問題ないとのこと。すなわち合法の商品なのですが今回のような問題が起きてしまいました。
何らかの法律の規制が必要だと感じますがなかなか難しいようです。この辺り法律に詳しい人などがおられましたら下の方にあるコメントで意見をいただければ幸いです。
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